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 昨今の状況下における中日両国の民間文化交流の持続と青少年の友好交流の絆の教化のため、2020年11月25日から12月04日にかけて「掬水留香——中日書画家&青少年作品交流展」が中国文化センターで開催された。
 
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 本展は日本東京書画国際文化交流協会が主催、東京創麗国際文化交流会と中国青島ビールおよび人民日報海外ネット日本メディアセンターが共催し、中国河北省のベテランアーティスト6名と若手アーティスト6名、そして日本の書画家や児童らによる書画作品81点が展示された。そのうち、中国のアーティスト陸成鋼、谷勝民、陳永亮、王新玲、郭叢芊、賈利分の作品は、禅画、文人画、水墨画、工筆画、漫画とそれぞれ個性豊かな表現形式と秀逸な技術に多くの観客の注目を集めていた。また、北京中国書画協会の阿拉坦高娃理事や日本画家・伊東正次氏の作品も特別出展されていた。
 
 これら著名アーティストの作品のほか、本展で展示されていた青少年による作品も目を見張るものがあった。例えば、陳一墨の『漫意京劇』は旦(京劇中のおどけ役)の持つ独特な魅力を漫画表現で巧みに表していたし、張天琪の『国宝・夢境』では自由な想像力が光った。また、左慧弘の『掬水留香』では熟練の筆法で青春期の少女独特の感性を表現していた。ほかにも北京国家体育場、通称「鳥の巣」に対するあこがれを素直に描いた梁永晴の『我想去看鳥巣』や、中日のシンボルを一つの構図に描き中日友好の願いを表した杜峻瑶の『長城と富士山』など、中国と日本、それぞれ住む場所は異なれど、同じように見るものを驚かせ、心を打つ作品が並んでいた。これはひとえに中日の青少年の平和を熱愛する心と、友好を大切にする精神の発露であろう。
 
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 展覧会初日には,参議院議員で政府開発援助機構(ODA)特别委員長の松下新平議員や、日中友好協会の永田哲二常務理事、田中勇板橋区区議員などが開幕セレモニーに出席し祝辞を述べた。また、著名楊琴奏者の成燕娟女史による演奏が会場に彩を添えていた。
 
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 「掬水留香」は唐の詩人・于良史の漢詩に由来する。東京創麗国際文化交流会の鄒麗萍会長はインタビューに対し、「『掬水留香』というのは『バラを献じたる手に余香あり』、つまり『情けは人の為ならず』ということなのだと思います」と本展のタイトル答える。日本の茶道界では「掬水留香」を掲げる茶会も開かれることもあるという。「水を掬すれば月手に在り、花を弄すれば香衣に満つ」。この言葉は中日文化交流の永続の象徴として今も昔も変わらない。


期日: 2020/11/25 〜 2020/12/04
時間: 10:30〜17:30(最終日は13:30まで)
会場: 中国文化センター
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