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 5月30日午後、中国文化センターにて、友伝株式会社との共催による「第一回中日囲碁文化祭および中日囲碁サミット」の開幕式が盛大に行われ、政界や囲碁界、文化界、メディア関係者が100人近く参加した。
 
本サミットは中日国交正常化50周年のイベントの一つとして、「以棋会友、以文論道」をテーマとし、「囲碁外交」をきっかけにして結ばれた中日関係を振り返る。中日両国の囲碁協会による講演、中日の著名棋士たちや文化界の著名人たちの対談などで、中日囲碁界が歩んできた交流の歴史を振り返り、そしてこの50周年を契機に今後の中日囲碁友好交流を益々推進し、協力を深めていくために大きく貢献した。
 
 開幕式では、楊宇中国駐日本大使館公使がまず祝辞を述べた。楊公使は本年が中日国交正常化50周年という双方共同の記念となる重要な年であること、また昨年の習近平首席と岸田文雄首相の電話会談のおりに「新しい時代にふさわしい中日関係を構築する」という共通認識で相互関係の発展の方向を示したことに触れ、中日双方はこの共通認識を道しるべに、積極的に国交正常化50周年記念事業を企画、実施し、様々なレベルの交流を強め、各分野の事業協力を深め、相互の理解と信頼を常に増進し続け、両国の関係を常に安定して前に推し進めてゆかなければならない、と話した。そして、今回のサミットを機会に双方が歴史を振り返り、初心を振り返り、「以棋会友」の手段で交流を促進し、友情を深めて、文化が中日交流における絆や架け橋となるにはどのような一歩を踏み出すべきか共に考え、中日関係と中日文化交流のため積極的に意見を出し合ってほしい、と述べた。
 

中国駐日本大使館楊宇公使のあいさつ

 
 また、福田康夫元首相は「日中文化交流合作十分频密,有力推动了日中关系改善发展。囲碁は2000年余りの間日中の友好的往来を促し、両国国民の相互理解と友情を繋いできた。新型コロナウイルスの影響下、日中間の人的往来や事業協力は停滞しているが、国交正常化50周年をきっかけに双方が積極的に民間、文化などでの交流活動、特に青少年の交流に注力し、日中関係発展のための新たな原動力にすべきだとの見解を示した。
 

福田康夫元首相のあいさつ

 
 陳昊蘇元中国人民対外友好協会会長は本祭のため氏が特別に用意したビデオメッセージで日本との友好交流の歴史を振り返り、さらには自作詩を贈った。柳本卓司囲碁文化促進議員連盟会長は自身が囲碁交流で四川を訪れたことを述べ、中日韓の三国が一体となって囲碁交流を展開していきたいと話した。
 

陳昊蘇元対外友好協会会長のビデオメッセージ

 
 続いて、中国囲棋協会の林建超主席と日本棋院の小林覚理事長がそれぞれ中日国内囲碁界の発展状況を述べ、囲碁事業を推進し続け、両国の囲碁文化交流を促進してゆきたいと話した。
 
 そして、囲碁サミットでは、王汝南、華以剛、常昊、大竹英雄、小林光一、武宮正樹といった、中日囲碁界を先導してきた著名プロ棋士がオンライン上で交流、特に当時の棋士間の交流の話題では盛り上がりを見せ、続く記念講演では、関西棋院の正岡徹理事長、日本ペア碁協会の滝裕子会長、囲碁教育振興会の坂じゅんいち代表などがそれぞれの活動や発展史、囲碁文化と学校教育などについて講演を行った。
 

オンライン交流会

 
 さらに、中日文芸界を代表して姜昆、田壮壮、洪州、大島正雄、桐山桂一といった著名人がオンライン交流会に参加、中日囲碁界の道のりや『未完成の対局』の撮影の様子などに、多くの人々が耳を傾けていた。
 
 友伝株式会社の主催、中国文化センターの共催による「中日囲碁文化祭および中日囲碁サミット」は日中文化交流協会、日中友好協会、日本華人文聯、甲骨文研究会など多数団体の協力、後援で開催された。会期中にはプロ棋士による囲碁教室や吉田碁盤店の碁盤の製作実演、中日囲碁愛好者の交流大会などが催された。


期日: 2022/05/30 〜 2022/06/03
時間: 10:30〜17:30(22日13:00まで)
会場: 中国文化センター
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