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 12月10日、中国文化センター設立十周年記念の式典が同センターで行われた。式には中国駐日本国大使館の郭燕公使や日中友好文化交流促進協会会長の河村建夫衆議院議員、外務省からはアジア大洋州局中国・モンゴル第一課の丸山浩一地域調整官が出席、「中国文化センター設立10周年記念展」の開幕式には各界より100名を超す来賓が出席した。

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 センター設立10周年に際し、雒樹剛中国文化と旅游部部長、孔鉉佑中国駐日本国特命全権大使、福田康夫元内閣総理大臣など各界を代表する人物からそれぞれ祝電を賜った。雒樹剛部長はその祝辞の中で、中国文化センター十年来の活動を評価し、今後とも職務および質の向上に励むよう新たな指標を示した。また、10周年を新たな出発点とし、センターの活動の順風満帆を期待する、と述べた。孔鉉佑大使は、「国の交わりは民の相親しむにあり」と述べたうえで、文化交流は両国民の相互理解を高め、お互いの友好を深める重要な絆であることを強調し、センターが更に弛まぬ努力と研鑽を重ね、開拓革新の精神で質の高い活動を展開していくことで、中日関係の発展に新たな貢献を果たしてゆくことを願う、とつなげた。また、福田康夫元首相は「中国と日本の2000年にも及ぶ友好往来の歴史の中で、両国の文化交流の役割は非常に大きい。異文化交流とはお互いの文化の違いを認め、互いに尊重し、相互に理解しようとする姿勢を意味する。違う世界観、違う習慣を互いに理解し、ともに育み、耕して行く土の上にこそ、真の友好の豊かな実りが実現する。」と相互理解の重要性を述べた。

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 郭燕公使は中国大使館を代表した挨拶の中で、中日の政界、文化界、芸術界をはじめとする方々の中国文化センターの発展に対する10年来の支援に深く感謝の意を表明するとともに、これまでのセンターの歩みを高く評価した。また「文化交流は両国民の相互理解と親近感を高めるうえで重要な絆となる。(文化センターは)中日関係を改善、発展させていくうえで非常に大きな貢献をしてきた。これからも研鑽を重ね、開拓し、中日の人文交流に更なる貢献をしていくことを期待する」と述べた。

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 河村健夫衆議院議員はその挨拶の中で、自らが幼いころから知らず知らずの内に中国文化に触れ始めていたように、中国文化は日本にとって最も影響を受けた文化であると述べたうえで、これからの日中関係が世界にとって重要であると強調し、そして文化を通した交流が非常に大事であると述べた。そして、中国文化センターには次世代の人々に中国文化を伝えていく窓口となることを期待する、とまとめた。

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 丸山浩一地域調整官は、先日行われた初の日中人文交流対話などを挙げ、昨今の日中関係は新時代に入ったと述べた。そして、来年の日中青少年スポーツ交流年に際し、中国文化センターには文化、スポーツなど様々な青少年の活動を展開していくことを望む、と述べた。

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 羅玉泉中国文化センター長はその挨拶でまず「中日各界の友好組織、機構、団体をはじめ、センターの成長と発展をご支援くださったすべての方々に心から感謝いたします」と述べ、これからもセンターがたゆまぬ努力を続け中国の伝統文化、現代文化のすばらしさを広めていくこと、日本の各界の方々との人文交流における協力を推し進めていくこと、そして新時代の中日人文交流の発展のために尽力していくことを約束した。

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 今回の記念展では、展示や体験など様々な方法で中国文化センター設立十周年の成果と喜びを感じることができる。

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 入口にはこの十年間センターで行われたイベントのチラシの一部で作ったウェルカムボードを掲げ、教室、口座、勉強会、公演、展覧、観光説明会など豊富な交流活動を懐かしむことができる。その範囲は書法、絵画、武術、茶道、中医学、音楽、舞踊、映画など芸術方面に幅広い。各省文化の展示区は海南省、河北省、重慶市、浙江省、江西省、天津市から、椰彫灯、皮影、木版年画、龍泉青磁、景徳鎮磁器、楊柳青年画など、近年の各省の文化年で共催した各省を代表する文物を展示しており、再度その魅力を伝えるコーナーとなっている。
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 また、本展では新たにモンゴル族の住居「パオ」の実物を設置し、中国北方民族の文化とその魅力を肌で感じられる。来場者は薫り高いモンゴル族スタイルのミルクティーや朗々と響く馬頭琴、味わい深いモンゴル族特有の技芸「ホーミー」、見るものを驚かせる頂碗舞など、モンゴル族の文化を堪能していた。会場に設置されたVR体験のコーナーでは、さらに氷雪が降り積もる内モンゴルの草原や疾走する馬の群れなどをあたかもその場にいるような感覚で鑑賞できる。

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 これ以外にも、2022年北京冬季オリンピックのマスコット「ビンドゥンドゥンとシュエロンロン」や、中国国内の人気キャラクター「姜小虎」や「発射小人」なども中国文化センターの10歳の誕生日を祝いに来ており、来場者たちはこぞって一緒に写真を撮っていた。

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 12月10日から14日までの開催期間中、VR文化観光体験、モンゴル族フェルト刺繍教室、映画上映会など、豊富なイベントが開かれた。

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 2009年12月14日、当時の習近平国家副主席と横路孝弘衆議院議長の手によって除幕式が行われ、中国文化センターの歩みが始まった。中国文化センターは各方面の多大な支援を受けながら、努力を続け、文化交流を推進、発展させてきた。この十年間センターで開かれた各種活動は1500回を超え、各種文化活動の参加者はのべ100万人弱となる。中国文化センターはこれからも中日両国の相互協力を推進し、中日両国民の相互理解と友好を増進させるべく尽力してゆく。

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期日: 2019/12/10 〜 2019/12/14
時間: 10:30~17:30
会場: 中国文化センター
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