12月5日午後、日本甲骨文書道研究会、浙江省甲骨文学会ならびに中国文化センターが共同開催する「第三回東京国際甲骨文芸術祭」および「御風而行—東京国際甲骨文書道展・日中50人」が盛大に開幕した。世界最大の甲骨文書道のプラットフォームである「東京国際甲骨文芸術祭」は当センターの冬の風物詩ともいえ、第三回となる今回は中日国交正常化50周年にちなみ、中国と日本計50名の甲骨文作品が並ぶ。
集合写真
開幕式には、陳諍駐日本国大使館文化部公使参事官、衆議院総務委員会理事の輿水恵一衆議院議員、瀬野清水日中協会理事長、橋本逸男日中友好協会副会長、元日本外務大臣政務官で国際政治経済学者の浜田和幸氏、日展会員で現代書道20人メンバーの吉澤鉄之氏、王敏周恩来平和研究所所長が参加しそれぞれ祝辞を述べたほか、韓天雍浙江省甲骨文学会会長をはじめ、27か国と地域からの53の政府、書道団体が祝電やビデオメッセージを送り、会場には中日の文化界、芸術界を中心に約80名ほどが集まった。
韓天雍 浙江省甲骨文学会会長のビデオメッセージ
陳諍駐日本大使館文化部公使参事官はその挨拶で漢字の始祖である甲骨文字がすでに世界的な学術になっており、本祭がその研究や普及にとって重要な交流の場であると述べ、来年は平和友好条約45周年、再来年は中日文化協定45周年および新中国成立75周年という節目の年が続く中、甲骨文を含め両国の文化交流が活発に行われてゆくことを望む、と話した。
陳諍駐日本国大使館文化部公使参事官の挨拶
また、瀬野清水日中協会理事長が「日本は漢字の借用を始めたことで歴史をつづれる様になった。日本が漢字から受けた恩恵は計り知れない」と述べ、橋本逸男日中友好協会副会長が「媒体力としても、文化史としても、人類史としても漢字は世界文化遺産に登録されるべきであると常々思っている。日本は中国から漢字を学んだが、近代、日本製の述語が中国へ逆輸入されることで現代中国語の重要な一部分となっている。それほど日本と中国の関係は密接だ」と述べるように、来賓の多くが「漢字は中日関係の根幹である」と言及した。そして、輿水恵一衆議院議員や浜田和幸元日本外務大臣政務官は、甲骨文の力強い創造力を受け継ぐ漢字の持つエネルギーで中日関係は必ず新しい未来を切り拓いていける、と異口同音に話した。
輿水恵一衆議院議員の挨拶
開会式後には芸術祭恒例となっている記念揮毫会も行われた。長さ30mの長巻に来賓が思い思いの文字をしたため、本祭の成功と中日関係の更なる発展を祈念した。
30m長巻揮毫の様子
本祭は12月13日(火)の午前中まで開催する。会期中、基調講演やパネルディスカッション、各種体験講座など、視覚、聴覚の体験を通して多角的・多方式に「世界記憶遺産・甲骨文」の世界を紹介していく。
期日: | 2022/12/05 〜 2022/12/13 |
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時間: | 10:30~17:30 |
会場: | 中国文化センター |