去年開催した“中医学シリーズ講座”が日本の皆様に好評を博したことを受けて、2017年中国文化センターはご期待にいち早く応えるべく、中文導報社、誠心堂薬局、日本精誠堂鍼灸治療院などの機関と協力し、“中華養生シリーズ講座”と題して、一年を通して入念に企画した講座を開催した。この中医学養生をテーマとしたシリーズ講座は、“健康”という全世界の人々が共通して重要視する課題を取り上げ、各方面すべてにおいて、古い歴史を持つ優れた中国伝統文化および新しい時代にも伝承されてきたものやそういう中からさらに作り出された新しいものを紹介するというものである。
講座の様子
2月8日午後、薬剤師・鍼灸師・国際中医師認定A級であり、株式会社誠心堂薬局代表取締役の西野裕一先生がまず自ら指揮を執って最初の講師を務め、“東洋医学から見る女性の生理周期ケア”について講義した。西野先生は北里大学薬学部、東京医療福祉専門学校鍼灸科を卒業し、かつて北京中医薬大学へ留学されている。現在一般社団法人日本中医学会評議員、世界中医学連合会常務理事、中国漢方普及協会会長を兼任されている。
彼はまず中医学の観点から女性ホルモン(エストロゲン)の概念と特徴について分析し、大きなスクリーンでのプレゼンテーションに加え、その場で直に板書しながら、中医学の概念における腎臓と女性の関係、またその相互作用の原理および健康法について詳細に解説した。その後、また中国の陰陽のバランス理論を用いて、女性の月経周期の原理と規律について紹介し、これによって女性の日常生活において起こりうる問題とその解決方法を提示した。また西野先生は中薬の観点から、特に女性の更年期前後に現れる問題、およびその治療と健康管理法に焦点をあて、重点的に解説した。
西野先生の講義はユーモアに溢れ、お人柄は穏やかで親しみやすく、かつ内容は豊富、用意された資料は挿絵も多く文章も素晴らしいもので、聴講した人々は大変熱心に聴き入っており、治療および鍼灸のつぼのマッサージ方法について話が及んだ時も積極的に体験に参加していた。講座終了後、多くの聴講者は前に出て、直接西野先生に健康管理について詳細に質問していたが、みなとても喜んで満足した様子であった。
中国文化センターの“中華養生シリーズ講座”は今年の2月にスタートし、毎月一度講座が開かれる。内容は中医学から薬膳まで、太極養生から健康のための運動に至るまで、中華文化の各方面から健康法を紹介していく。
3月8日は薬膳をテーマとした講座を行う予定である。
期日: | 2017/02/08 〜 2017/02/08 |
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時間: | 15:00~16:30 |
会場: | 中国文化センター |