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 陝西省は中華民族と華夏文化の重要な発祥地のひとつである。文化は深い蓄積をもち、豊富な観光スポット、独特な民俗風情、数多くの名物料理がある。6月21日、東京の中国文化センターで、日本の方々に陝西省の民俗文化や独特な文化体験を広めるため、陜西省文化と観光庁、陝西省帰国華僑聯合会、日本陝西聯誼会、全日本陝西経済文化交流協会の共同主催で「2022陝西民俗文化祭」が盛大に開幕した。
 
 中国駐日本国大使館蘇涛一等書記官、中国駐東京観光代表処欧陽安首席代表、衆議院議員輿水恵一氏、日中協会瀬野清水理事長、日本陜西聯誼会・全日本陜西経済文化交流協会孫前進会長、崔里田名誉会長、張大順名誉会長、東京華僑総会陳隆進会長、日本華人文聯晋鴎主席、森大厦株式会社星屋秀幸顧問、画家の呂娟氏、皮影作家の柴広義氏、全日本少林寺気功協会秦西平会長等、各界の友人やメディアなど80名余りが開幕式に参加した。
 

陝西省帰国華僑聯合会の尚小紅副首席によるビデオメッセージ

 
  主催を代表し陝西省帰国華僑聯合会の尚小紅副首席がビデオメッセージで、「本展が中日国交正常化50周年記念に華を添え、新時代の陝西省と日本との交流や協力がより深まることを期待している。」と祝辞を述べた。日本陜西聯誼会・全日本陜西経済文化交流協会崔里田名誉会長と孫前進新任会長は、それぞれに来賓に向け陝西省の民俗風情と名物を紹介し、ぜひ実際に陝西省に行き、体験してほしいと述べた。
 

日本陜西聯誼会・全日本陜西経済文化交流協会崔里田名誉会長による祝辞

 

日本陜西聯誼会・全日本陜西経済文化交流協会孫前進新任会長による祝辞

 
  中国駐日本国大使館の蘇涛一等書記官は、中日両国は地理的に近く、文化も通じており、唐王朝から人々は文化交流があった。両国間の文化・観光交流のさらなる強固と発展は、両国民の友好関係を促進するだけでなく、政治、経済、貿易の分野でも良好な環境を作り出すことができるだろう。中日国交正常化50周年を記念して、在日中国大使館は多くの交流イベントを開催した。中日両国民の積極的な参加と力強い支持を期待していると述べた。
 

中国駐日本国大使館の蘇涛一等書記官による祝辞

 
 日中協会の瀬野清水理事長は祝辞で、「長年外務省で仕事をし、中国の各地を訪れました。もちろん、その中に古都西安も含まれます。中国の壮大な山々や川、風土と人情は私に深い印象を残し、私の人生経験をとても豊かにしてくれました。1992年10月、日中国交正常化20周年の記念すべき年に、両国の友好関係の増進のため天皇皇后両陛下が中国を訪問したのを覚えています。天皇陛下は西安を訪れた際、『日本と中国は同じような文化と伝統があります。西安碑林博物館で、新しい元号の“平成”の原典である“地平天成”の文字をみつけ、嬉しくて感動いたしました。』と述べられました。日中国交正常化50周年を良い機会とし、両国間の文化交流と人的交流がさらに強化されることを心から楽しみにしています。」と述べた。
 

日中協会瀬野清水理事長による祝辞

 中国駐東京観光代表処の欧陽安首席代表は祝辞の中で、「陝西省は悠久な歴史と文化があります。西安は王朝の古都として、海外でよく知られています。本日、陝西民俗文化祭が開催され、この機会に陝西省をより多くの日本の皆様方に知ってもらい、また好きになってもらえることを願っています。」と述べた。
 

中国駐東京観光代表処欧陽安首席代表による祝辞

 
 東京国際交流学院の江崎公希校長は祝辞で、「長年我が校は中国からの学生を迎えてきました。今日では日中両国の文化交流の使者として、様々な分野で貢献してくれています。遣唐使や遣隋使の時からこれまでに、長安文化は日本に深い影響を与え、両国の文化的繋がりは益々緊密になっています。本日のイベントを通じて、より多くの日本の方々が古都西安を訪れ、広く深い中華文化を直接体験できることを願っています。」と述べた。
 

東京国際交流学院江崎公希校長による祝辞

 
 開幕式では更に、在日著名画家呂娟氏が陝西省で発見された絶滅危惧種の“朱鷺(トキ)”について話をした。中日両国が共同で長期的な取り組みとして朱鷺を保護した歴史を語り、朱鷺は中日両国の新しい友好の使者になりうると提唱し、来場者に深い共鳴を与えた。
 

在日著名画家呂娟氏が朱鷺を紹介

 

商麗萍氏が秦腔(陝西省の地劇)を披露

 

全日本少林寺気功協会秦西平会長による武術披露

 

麺伸ばしパフォーマンスと書家張大順氏によるビャンビャン麺の揮毫披露 

 
 陝西省は秦と漢の文化の発祥の地であり、中華文明の輝かしい歴史があるだけでなく、おいしい酒とうまい肴が数多く存在する。開幕式では、主催側が特別に陝西省名物料理肉挟摸(ロオジャーモー)、涼皮、ビャンビャン麺を用意し、来場者に陝西省の本場の味を楽しんでもらった。陝西省に関する認識と理解を深め、文化・観光の交流関係がより強固になることを期待した。
 

中国文化センター羅玉泉センター長が陝西省の名物料理を紹介

 
 開幕式では、陝西省の本番の味を味わえるだけでなく、商麗萍氏が秦腔(陝西省の地劇)と麺伸ばしのパフォーマンスを披露した。また、書家の張大順氏がビャンビャン麺の揮毫も披露した。陝西省出身の来場者の成さんは、「コロナの影響で長い間、帰国ができていません。今日、中国文化センターで懐かしい地元の味を堪能し、またこんなにも多くの同郷の方々と知り合うことができ、まるで故郷に戻ったような感覚で、とても感激しています。」と語り、日本人の友人は、「日本には多くの中華料理がありますが、陝西省の美食を味わったのは初めてです。陝西省は世界遺産の兵馬俑だけではなく、素敵な皮影や美味しい肉挟摸(ロオジャーモー)もあるのですね。」と嬉しそうに述べた。
 

テープカット式典

 

陝西省の美食を楽しむ来場者

 
 本展には150点余りもの作品が展示され、身近な生活手工芸品や可愛らしい創作作品、彩り豊かな農民画、創造性豊かな皮影作品など陝西省の民俗を存分に楽しめる内容となっている。展示は7月1日(最終日は午後13時終了)まで。中日両国の方々に中国文化センターを訪れ、本場の陝西省の雰囲気を感じて欲しい。


期日: 2022/06/21 〜 2022/07/01
時間: 10:30〜17:30(7/1は13:00まで)
会場: 中国文化センター
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