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 今年、中国文化センターと中外文化交流センター、天津市中医薬研究院、上海中医薬大学、日本精誠堂鍼灸治療院が共同で「中医学シリーズ講座」を企画し、中国駐日大使館、日中協会、日中友好会館、日中医学交流センター、日中医学協会等が後援をしている。
 
 初回は「中医学における腎臓病と腎の保健」の講座で、講師は教授で中医伝承者の6代目である張大寧氏が担当した。張教授は中国の著名な中医腎臓病学の専門家、腎臓病の権威であり、国際中医腎臓病学術会議の主席、中国中医薬研究促進会会長、腎臓病分会主任委員、天津市中医薬研究院名誉院長及び天津市中医腎臓病研究所所長、中国張大寧伝統医学基金界主席を務めると共に、中医腎病学の基礎を確立した人物と称えられ、また国家指導者保健医師を担当。ほかにこれまで全国政協常委、中国農工民主党中央副主席、第七、八回全国政協委員、第九、十回全国政協常委、第十一回全国政協常委、教科文衛体委員会副主任委員なども務めてきた。また中央文史研究館館員として、国務院の特殊手当てを受けている。
 

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張大寧教授の公演の様子

 
 7月5日午後、中国文化センターは聴衆で満員になり、中日各界が待ちわびた張教授の講座が行われた。
 張教授は腎臓の現代医学と中医学の異なる概念から話し始め、大型スクリーンとホワイトボードを使って腎臓と人体の生殖と成長の関係、腎臓と呼吸及び消化機能の関係、腎臓と大脳及び骨、歯、腰の関係について次々に解説をした。「腎臓は生命の源、生命の本、生命の根である」という中医学の観点を強調した。張教授は更に中医学の角度から腎臓に関する日常の保健に重点を置き説明し、中医薬のいくつかの特殊膏薬の処方及び腎臓病用の薬の処方等分野における注意点を紹介した。
 
 張教授の講座は分かり易く、内容も豊富で、生き生きとした例を上げ、会場に集まった100名以上の聴衆の関心と反響を引き起こした。このため当初設定していたの一時間半から二時間半に延長してようやく終了したにもかかわらず、その後も聴衆たちは会場を離れず、張教授に直接腎臓病の養生方法や膏薬の処方について質問していた。
 
 講座終了後、聴衆たちは、「初めて中医の腎臓病分野に関する観点を詳しく理解した。中医の角度から“腎臓”の機能を理解し、腎臓が人の根本であることが分かった。腎臓の保健と日常生活の関係は密接である。中医講座は健康維持や寿命を延ばすことに大変役に立ち、更に中医を学んで理解できる機会があってほしい。中医学の奥深さを実感した。中国文化センターで更に多くのこのような講座開催を期待する、大変ためになった。中医に興味があり、得るものは大きかったが、時間が短かったので、まだ聞き足りない感じがあり少々残念だ。」とアンケートに感想を書いていた。中でも、日本の病院や医者の聴衆は、張教授が次回来日した際に、日本医学界と座談会を開催し、更に多くの専門的な問題について交流することを希望すると語った。


期日: 2016/07/06 〜 2016/07/06
時間: 15:00~16:30
会場: 中国文化センター
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