6月5日午後、中国文化センター、中国仏教書画芸術交流基地、福建省対外友好交流促進会、福建省仏教協会、京都宇治黄檗山萬福寺、福建黄檗山万福寺が共同主催する「黄檗花開四時春 中日平和友好条約締結45周年記念黄檗芸術展」の開幕式が中国文化センターにて盛大に開催された。本展は隠元法師の入寂から350周年を迎える中日黄檗宗を橋渡しとし、中日両国民の友好感情を増進するため、中日仏教界の長老大徳の墨蹟を中心とする65点が所狭しと展示される。
開幕式来賓
開幕式には、中国駐日本大使館文化部の陳諍公使参事官、中国仏教協会の宗性駐会副会長、寛旭常務理事、釋允観常務理事、福州市仏教協会の定明常務副会長,中国仏教文化藝術委員会の釋月真副主任、日中友好宗教者懇話会の山田俊和会長、渡辺日易副会長、平井宥慶副会長、内山堯邦理事長、国際(日中)禅文化交流協会の大谷哲夫会長、日本黄檗宗の近藤博道貫主、臨済宗円覚寺派の永田正和宗務総長、衆議院議員輿水恵一秘書藤村達彦氏、日中協会の瀬野清水理事長、日中友好協会の永田哲二常務理事、東京華僑総会の銭江麗子副会長、全日本華人書法家協会の高小飛会長、郭同慶副会長など、中日仏教界をはじめ、文化界、政界、観光界などから錚々たる顔ぶれの110人ほどが参加した。
陳諍中国駐日本大使館文化部公使参事官
まず、陳諍中国駐日本大使館文化部公使参事官が登壇し祝辞を述べた。
「中日平和友好条約締結45周年という記念の年にこのような黄檗芸術展が開催されるのは非常に意義深い。この展覧は条約締結45周年の記念だけでなく、様々な記念的意義を持っている。300年以上前、隠元禅師は苦難を乗り越えて仏学や経典を伝えただけでなく、当時の先進文化や技術等ももたらし、両国民間の平和友好の1頁を残した。」
羅玉泉中国文化センター長
また、来賓からは日中友好宗教者懇話会会長の山田俊和長老、国際禅文化交流協会会長の大谷哲夫長老がそれぞれ登壇し祝辞を述べた。山田長老は「仏教の流入がなければ今日の日本文化はなかった。人々は平和、幸福を平等に享受する権利がある。それを自覚していかなければならない」と述べ、大谷長老は「日中国交正常化の際に北京に赴いて趙樸初先生にお会いしたことがある。趙先生に中日友好は自分たちの方にかかっていると言われたときから50年以上それに尽力してきた。宗派を問わず一つの仏法を主軸に仏教を広めていくべきだと思う」と話す。
中国仏教協会駐会副会長 宗性法師
最後に、中国仏教協会駐会副会長の宗性法師が挨拶した。「本展には趙樸初先生の作品も展示されている。この場にいる僧侶の多くが先生の教えを受けた。私は先生が中日の平和友好に尽力してきたことをこの目で見てきた。我々は先生の意志を受け継ぎ、中日平和友好の事業を推し進めていく使命がある。」と述べる。
展示説明の様子
開幕式終了後には福建万福寺の定明法師と中国佛教文化藝術委員会の釋月真副主任による展示説明が行われ、多くの来賓が中日各宗の長老の墨蹟などを観覧して回った。
福田康夫元首相賛助作品
「世界平和の銅鑼」拓本
また、今回特筆すべきは福田康夫元首相の賛助出展だ。残念ながら開幕式への出席は叶わなかったが、中日両国の協力関係の平和と安定を願って、書と絵画の2作品の出展を快諾してくれた。さらに本展では中日韓三国仏教の「黄金の絆」関係を提起し世界平和の礎を作った著名な書法家、趙樸初先生が元福清黄檗山方丈の戒文長老に宛てた題字も3点展示されている。仏教や禅に興味がある者ならば、ぜひ見ておきたい。
期日: | 2023/06/05 〜 2023/06/09 |
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時間: | 10:30〜17:30(最終日は13:00まで) |
会場: | 中国文化センター |