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 2018年3月5日、中国文化センターと北京798文化創意産業投資股份有限公司との共催で「水暈墨彰 卓民水墨画展 中国北宋水墨画の新たなる継承」が開幕した。
 
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テープカット式典

 
 開幕式には、北京798を所有する北京七星華電科技集団有限公司の張建輝副総裁、北京798文化創意産業投資股份有限公司の李戦軍副総経理、日中文化交流協会の中野暁専務理事、東京芸術大学の斎藤典彦教授・荒井経准教授・有賀祥隆客員教授、明治学院大学の山下裕二教授、愛知県立芸術大学の北田克己教授、泉屋博古館の野地耕一郎分館長、佐藤美術館の立島恵学芸部長、元駐中重慶総領事の瀬野清水氏、株式会社ユーキャンの北村東洋生氏、現代水墨画会の根岸嘉一郎理事長、千墨会主宰の藤崎千雲氏、中国水墨画家馬驍氏など100名以上の美術関係者が集った。
 会期中には、東京芸術大学の宮廻正明教授、元武蔵野美術大学教授の滝沢具幸氏、多摩美術大学の岡村桂三郎教授などが来場し、展覧会の開催を祝った。
 
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日本保存修復界のトップ宮廻正明氏(右)に作品の解説をする卓民氏(左)

 
 卓民氏は30年前に来日。国内外で個展・グループ展などの制作活動を行い、西域の仏教壁画や宋・元・明・清の水墨画を研究してきた。2013年より東京芸術大学大学院保存修復日本画研究室の非常勤講師を務め、中国画の絵画史・実技の指導を行っている。NHK日曜美術館に出演し、古典絵画の構造と技法を実演により分かりやすく解説。中日両国の美術史に精通し、確かな画力と流暢な日本語で解説できる唯一無二存在だと言える。
 
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本展のために制作した縦186cm幅900cmの大作『日月山水図』

 
 中国文化センターは展覧会を催すことで芸術家同士が交流できる場を提供するだけではなく、中日芸術家の交流の拠点になれるよう日々尽力している。この3年で、当センターでの交流をきっかけとして中日芸術家が各自で芸術活動を行えるまでになった。中国のアートマーケットは日に日に拡大し、多くの日本の芸術家が中国のギャラリーやアートマーケットに進出したいが、きっかけがないと交流会でよく相談される。今回の北京798との共催展を通じ、さらに多くの日本の芸術家が北京798との接点を持つことで、自己の望みが実現するきっかけになることを期待している。
 
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卓民氏の実演を熱心に見つめる聴講者

 
 会期中、3日間にわたり特別授業を行い、北宋山水画と日本の水墨画の関係などを詳しく解説した。若手アーティスト支援を行う団・DANS主宰の麻生和子氏、水墨画家の久山一枝氏や松井陽水氏、日本画家の水越由喜氏などが聴講に訪れた。


期日: 2018/03/05 〜 2018/03/09
時間: 10:30〜17:30
会場: 中国文化センター
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