『茶経』出版記念発表会
日 時◆2025年10月8日(水)14:30~15:30(開場14:00)
主 催◆日本中国茶研究所
共 催◆中国文化センター 日本東方出版社
会 場◆中国文化センター
※東京都港区虎ノ門3-5-1 37森ビル1F
会 費◆無料 ※お茶とお茶菓子をご用意しております。
- 『茶経』影印本(日本語版)監修者・楊多傑氏の紹介
『茶経』は唐代の茶聖・陸羽によって著された、世界初の体系的な茶の専門書であり、「茶の百科全書」と称される名著です。全三巻十章から成り、茶の起源、栽培、製法から煮飲(茶を煮て飲む唐代の飲茶法)に至るまでを詳しく論じ、後世の茶学研究や茶文化の継承に大きな影響を与えてきました。今回出版される『茶経』影印本(日本語版)は、原典を尊重しつつ、現代の学術研究や日中の文化交流の視点を取り入れたもので、今日的な文化的価値と意義を備えています。その監修を務めたのが、中国を代表する茶文化研究者である楊多傑氏です。
楊多傑氏は「多聊茶」創設者であり、日本中国茶研究所所長として、長年にわたり中国茶文化の普及と研究に尽力してきました。著書には『茶の趣:中国名茶録』、『茶の味わい――唐代茶詩の新釈』、『茶の精神――宋代茶詩の新釈』、『茶の品格――中国茶詩の新釈』、『古人に学ぶ茶の嗜み――中国の美しき茶詩』(日本語版『雅なる中国茶詩~茶文化の詩情と魅力』)、『唐茶詩抄』、『「茶経」新釈――茶聖・陸羽の飲茶智慧』、『「茶経」新読――茶聖・陸羽の鑑茶・泡茶・品茶の智慧』、『中国名茶譜』、『鳳凰単叢』(共著)など多数にのぼります。今回の『茶経』影印本(日本語版)の監修を通じても、楊氏は中国と日本をつなぐ茶文化交流の架け橋となっています。
- 出版記念発表会の意義
「『茶経』との再会――日中茶文化の原点から未来へ」 と題する本発表会は、中国の優れた伝統文化を広く紹介するとともに、茶文化の新しい時代における普及と交流を目指すものです。古典『茶経』を通じて、その学術的・文化的価値を提示し、日中両国の茶界・学界・文化界の交流の場を築き、相互理解と協力を一層深める契機となります。
- 当日の見どころとプログラム
当日は、監修を務めた楊多傑氏が『茶経』への思いを語るほか、日中の茶文化交流に携わる団体の代表、比較研究を行う研究者、茶芸師(茶の作法の技術、文化を習得した人)を迎えます。さらに、交流プログラムも予定しており、参加者の皆さまに『茶経』が体現する東洋美学と茶道精神を直接ご体感いただきます。