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講師紹介:
 樂融(らく・よう)は中国・上海出身の画家です。幼少より著名な画家・謝鈞千先生、黄達聡先生に師事し、中国伝統の水墨写意画を専門的に学びました。上海工芸美術学校(現・上海工芸美術学院)在学中には、中国歴代の名画の臨摹技法を体系的に習得し、写意画および工筆画の堅固な基礎を築きました。その後、北京の中央工芸美術学院にて研修を重ね、さらに専門性と芸術的造詣を深めました。卒業後は図案設計の仕事に従事し、芸術的視野をいっそう広げました。
 1996年に来日して以降、樂融は一貫して絵画創作に専念してきました。工筆画の技巧に精通しているのみならず、写意画や仏画など、複数の分野にも秀でています。日本画の学習と研究を重ねる中で、次第に中国と日本の美意識を融合させた独自の芸術スタイルを確立しました。近年は「宋韻工筆(そういんこうひつ)」を創作テーマとし、中国伝統美学の現代的な表現に力を注いでいます。彼女の作品は、柔らかな色調と精緻な描写によって、静謐で詩情あふれる精神世界を描き出しています。

 2025年9月には、東京中国文化センターにて「宋韻丹青」展を企画し、自身の作品とともに教室の生徒たちの作品も展示予定です。中国工筆画の芸術的魅力と文化的価値を広く発信することを目的としています。

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講義内容:

 本講座では、工筆画家・大仁融(だい・じんゆう)先生を講師に迎え、「宋画の美を読み解く」をテーマに、中国宋代絵画の芸術的特質と美的精神を深く探ってまいります。代表的な作品を鑑賞しながら、宋代の画家たちがどのように線によって造形を行い、色彩によって意味を持たせたかを解説し、さらに伝統的な工筆画の制作プロセスも紹介します。会場では体験コーナーも設けられ、参加者は白描の下絵に実際に筆を入れて、「筆に骨あり」と称される中国工筆画の魅力を体感することができます。大仁先生は長年にわたり日中の美術交流と教育に尽力されており、日本で工筆画の普及に継続的に取り組む数少ない華人アーティストの一人です。

 

 
時間:

2025年09月09日(火)14:00~16:00

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