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 九月十六日、中国文化センターにおいて「感恩中華民族・残留孤児一代書画展」と題する書画作品展が開幕した。

 本展の開催は、特殊な歴史的時期を生きた中国残留孤児が書画芸術を通して養父母への深い謝意を表すとともに、日中両国の友好と平和の重要性を訴える意義を持つ。

 会場には百点余の作品が並び、絵画、書法など多彩な表現が披露された。出展した常松勝、木村成彦、佐々木清らはいずれも戦後に中国で成長した残留孤児であり、最も若い世代でもすでに八十歳を超えている。作風はそれぞれ異なるが、いずれも高い芸術的水準と中国の養父母に対する深い感念と追慕の情を映し出している。

 開幕式では、出展者であり主催者の一人でもある常松勝が挨拶に立ち、戦争から八十年を経た今日においても、中国および中国の養父母への感謝の念は決して薄れることがないと述べた。そして本展を通じてより多くの人々にこの思いを理解してもらいたいとし、「銘記」「感恩」「平和」「友好」という言葉を結び合わせ、日中間の文化交流を支えるものとしたいと語った。

 元参議院議員の浜田和幸は、戦後の米軍占領期における日本社会、教育、言語、さらには文化表現への影響を振り返り、一時は文化的表現を希薄化、改革しようとする動きもあったが、日中間の文化と言語の結びつきは極めて深く、こうした展覧会こそその繋がりが断ち切れぬものであることを示していると強調した。

 また、元東京都日中友好協会副会長の永田哲二は、魯迅と内山完造の友情に言及し、出展した書画家たちがそのような国境を越えた交流の精神を継承し、日中文化理解と友好の促進者となることを期待した。

 中国文化センターの羅玉泉主任は、今回の展覧会は芸術作品の披露であると同時に、感情の表出であり、記念的意義が大きいと述べた。

 本展は単なる歴史の証言にとどまらず、心の対話ともなっている。苦難と温情が交錯した時代を改めて想起させるとともに、得難い平和と友誼の尊さを人々に呼び起こす。展覧の進展とともに、この「銘記と感恩」の思いは伝え続けられ、日中友好を支える真摯な力となるだろう。
 
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期日: 2025/09/16 〜 2025/09/19
時間: 9:30~17:30
会場: 中国文化センター
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