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 2021福建省文化年第三弾として「一脈伝承‐黄檗文化展」の開幕式が11月4日、中国文化センターで行われ、羅玉泉センター長や日本の黄檗宗大本山萬福寺の近藤博道管長ほか、元日本駐中国重慶総領事・日中協会理事長の瀬野清水氏、日中友好協会常務理事の永田哲二氏、日本黄檗宗大本山万福寺・黄檗宗総長の荒木将旭氏、一般社団法人黄檗文化促進会理事長の松坂喜一氏、隠元禅師遠諱350周年委員会会長の武内徳昭氏、黄檗山東林院院主の内藤香林氏、中国福建文化海外センター代表の劉莉生氏など、中日各界の関係者約60人が出席した。
 

黄檗文化展開幕式の様子

 
 同展は福建省文化と観光庁と東京中国文化センターが共催し、写真とゆかりの品を展示する2部構成となっている。選りすぐりの写真約40枚を通して隠元禅師の東渡布教を系統的にまとめ、黄檗文化の真髄を伝えるとともに、黄檗文化が日本の社会と生活に与えた影響を紹介する。日本の真聖寺や西圓寺および個人から提供された約30点の貴重な文化財は、中日文化交流の懸け橋として黄檗文化が果たした重要な役割を示し、両国の文化的、歴史的な深い関わりを物語っている。
 

ビデオメッセージで祝辞を寄せた在日中国大使館文化部の石永菁公使参事官

 
 中華人民共和国駐日本大使館文化部の石永菁公使参事官はビデオメッセージによる祝辞で「コロナウィルス感染による様々な困難な中、中国の国慶節の期間中、福建省文化年のイベントが行われる事を嬉しく思う。黄檗文化は福建省に起源し開祖の隠元禅師が明清時代の文化を日本に伝え、仏教、哲学、文学、建築、絵画、印刷、書道など日本の社会と生活に広く影響を与えた。来年は中日国交正常化50周年の節目を迎える年で、両国にとって新たなスタートと言える。未来に向かって我々は先人に学び先人と同じように両国の友好関係と文化交流を一層推進するよう手を携えて努力しましょう」と述べた。
 

主催者挨拶をする羅玉泉センター長

 
 主催者の羅玉泉センター長は「中日文化交流の歴史は大変深く、その歴史は遣隋使、遣唐使に遡り日本社会と生活に大きな影響を与えた。今回この展覧の為に京都宇治の万福寺を訪問し中国建築によく似た万福寺の壮大を目にし非常に感激した。コロナ感染が終息後、中国から多くの観光客が黄檗文化の要となる万福寺訪れ中日文化交流が促進されることを願っている」と述べた。
 

黄檗宗大本山京都萬福寺の近藤博道管長

 
 本開幕式の為に京都より足を運び祝辞を述べた黄檗宗大本山京都萬福寺の近藤博道管長は「隠元禅師が仏教を広めるために福建から日本に渡り、中国の明清時代の文化を日本にもたらし大きな影響を与えた。この展覧では改めて歴史を見直し、隠元禅師の計り知れない功績を知ることができる。黄檗大本山は2022年に350年遠諱を迎える。隠元禅師の美徳や善行、仏教を広める精神を引き継ぎ、中日両国の友好を深めたい」と述べた。
 

元日本駐中国重慶総領事・日中協会理事長の瀬野清水氏

 

一般社団法人「黄檗文化促進会」の松阪喜一理事長

 

  開幕式終了後は関連イベントとして、日中交流史研究者の武蔵野美術大学の廖赤陽教授による「黄檗文化と日中交流を考える」の講演と黄檗宗布教協会会長、先聖寺の芹澤保道住職による「黄檗文化の食」の講演が行われた。講座内容は研究者ならではの詳細な歴史とユーモアを交えた黄檗文化の食の解説に聴衆は興味深く聞きいっていた。
 

武蔵野美術大学の廖赤陽教授による講座「黄檗文化と日中交流を考える」

黄檗宗布教協会会長、先聖寺の芹澤保道住職による講座「黄檗文化の食」


期日: 2021/10/04 〜 2021/10/15
時間: 10:30〜17:30
会場: 中国文化センター
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