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 6月15日午後、旅日華人無形文化遺産振興協会主催による「越海伝薪—旅日華人無形文化遺産振興協会設立記念展」が東京中国文化センターで開幕した。会場には濰坊凧、楊家埠木版年画、中国影絵、民間切り紙といった代表的な中国の無形文化遺産作品が展示され、来場者は一針一糸、一刀一版、一本の骨一本の絵に至るまで、中国民間文化が育んできた生活の息吹を感じ取ったという。来場者には、中国伝統工芸の東洋的美意識と長い歴史に裏打ちされた文化的深さが体感されたとの声が多く寄せられた。
  

テープカットの様子
  

 当日、展覧会の開幕式には日中両国の文化関係者約100名が出席した。挨拶に立ったのは、全日本華僑華人社団連合会の張書明会長、渋谷区日中友好協会の永田哲二理事長、丁鶴廬研究会の丁如霞会長、北城書道会の井垣清明会長、中国杭州池上楼科技百工産業連盟の張帆氏、全日本華人書法家協会の高小飛主席、華人美術家協会の王子江会長、日中協会の朱金諾顧問、東京国際商学院の東方止院長、東京票房の呉敏代表など。各来賓は自身の文化交流経験を踏まえ、今後の展望などについて述べた。
  
 出席者は「中日両国の伝統工芸と民俗文化は長い歴史を共有し、互いに融合しつながっている」との認識を示し、今回展示された無形文化遺産作品が生活に根ざしたものであることから、来場者の共感を呼び起こしやすいとの感想を述べた。今回の展覧会は、中国の無形文化遺産を海外へ発信する機会になるとともに、若い世代の継承者を育成する取り組みとしても意義を持つ。さらに、工芸伝承者同士の国際的な交流の架け橋となる可能性が期待されている。
  

挨拶の様子

挨拶の様子

 6月の展覧会期間中、在日華人無形文化遺産振興協会の晋鷗理事長と高娃会長は、協会を代表して挨拶を行った。両氏は海外在住の華人として中華文化の継承・普及に取り組む決意を述べ、協会の今後の活動方針を示した。
  
 晋鷗理事長は、協会設立の初心について次のように語った。中国の無形文化遺産に息吹を与えることを目的とし、先人から受け継いだ生活の知恵と独自の美意識を、海外に暮らす華人が世界に届ける責務を果たしていく考えである。今後は日本の地に根ざした普及活動を通じ、作品の背後にある人文的価値を一般の人々に伝えていくとしている。
  
 高娃会長は自身の長年の中日文化交流の経験を踏まえ、東西文化が融合する東京における無形文化遺産の海外発信について述べた。単なる展示にとどまらず、知的財産権の保護が重要な課題だとの認識を示し、協会が中日両分野の関係団体と連携して、無形文化遺産の技術・クリエイティブ製品・関連ブランドの越境的な適法保護を主要業務とする方針を示した。これにより、日本における中国無形文化遺産の普及と継承を推進していく意向を示した。
  

晋鷗理事長、高娃会長

 会期中には、中国美術学院の陳大中教授を講師に招き、「中国現代篆刻教育および創作への動向」と題する特別講座が開かれた。陳教授は美術学院における篆刻教育の現状と、一般愛好家が篆刻を学ぶ手法、今後の発展方向について解説した。
 

講座の様子

 

講座の様子

 主催者は、本展を新たな出発点と位置づけ、海外普及の経路を拡大すること、海外における無形文化遺産の知的財産権保護体制を段階的に整備・充実させることを今後の課題として挙げた。民間工芸家の創作活動を守りつつ、中国の無形文化遺産が適法で互恵的な交流環境のもと、より広い世界へ波及することを目指すとする。

挨拶の様子

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