2025年11月25日、一般社団法人日本国際文化芸術協会が主催する「国際学術招待展――共象」が中国文化センターで開幕しました。出展アーティストの陳亮、陳子豊、顔開、栗原亜也子、林宏樹が来場し、展示のガイドツアーを行いました。

来賓との記念撮影
開幕式では、本展に参加したアーティストたちがそれぞれ挨拶を行い、自身の作品に込めた創作理念を述べました。陳亮は長年にわたり「鷹」というテーマに向き合い続け、自然観察による描写と文化的なまなざしを行き来しながら、現代的な鷹のイメージをつくり上げてきました。陳子豊は「物質と精神」の関係を主題に、伝統的技法と現代的思考を探求し続けています。顔開の作品は、お茶などの素材を使って「もの」の文化的なあり方をもう一度つくり直し、東洋的な視点から、ものと人との関係を考えていくものです。栗原亜也子はオセロゲームのルールを取り入れた作品を制作し、絵具の重なりによって生まれる偶然のマチエールから、暮らしや人間関係、そして境界のゆらぎを表現しています。林宏樹は日本絵画における「写し」の文化を研究しながらも、墨絵と印刷技術を用いて、日本画表現を現代に再生させる可能性を探(さぐ)っています。安藤実香は、長年日本から中国へ留学し、「NEO(ネオ)書画」という理念のもと、書道と絵を現代の文脈であらためて結び直し、文字とイメージのあいだに生まれる緊張や、その再生の可能性を探究し続けています。

来賓の挨拶
現代美術の文脈において、東洋絵画はその独自の精神性と素材の表現を通じて、西洋の視覚的伝統とは異なる美学体系を築き上げてきました。本展では、日中両国の 6 名の作家による作品を通じて、文化の交差における差異と共鳴を見つめ、現代における絵画の多様な可能性を探ります。
「共象」とは、単なるイメージの並置や共有を意味するものではなく、思想や文化が互いに映し出し合う関係を象徴しています。六名の作家の作品においては、東洋絵画の素材的特質と精神的指向がさらに拡張され、筆墨や素材に対する深い探究を通して、日中の美術が差異と融合の中から生み出す緊張と調和が表現されています。





| 期日: | 2025/11/25 〜 2025/11/28 |
|---|---|
| 時間: | 10:30~17:30(11/28~13:00) |
| 会場: | 中国文化センター |
