「北城書社六十回展記念特別選抜展」が開催

　2025年5月26日、「北城書社六十回展記念特別選抜展」が東京中国文化センターにて開幕しました。本展は北城書社と東京中国文化センターの主催により開催され、北城書社が創設以来、中日文化の交流、書道芸術、読書推進などの分野で果たしてきた卓越した業績を回顧し、祝うものです。

　本展には、井垣北城、井垣清明、井垣清明と愛新覚羅·毓嶦共作、井垣允明、市川美八子、内田啓美、張明学、劉軍、李映霖、黄錚といった中日両国の作家による書道作品42点が出展されており、隷書・篆書・行草・篆刻・金文・甲骨文など、多彩な書体による表現が展示されています。
　

井垣清明先生が自身の作品の前に立つ

　
　北城書社は1965年の創設以来、常に日中間の文化の伝播と革新に力を注いでおり、特に書道や篆刻の研究と普及で広く知られています。特筆すべき点として、今回の展覧会では、北城書社の創立者・井垣北城氏のご子息である井垣清明氏より、貴重な写真「日中青年友好交流記念写真（1965年8月26日）人民大会堂」が提供されました。この写真には、1965年に井垣清明氏が初めて中国を訪問した際に、当時の中国共産党中央の指導者たちから温かい歓迎を受けた様子が鮮明に記録されています。この出来事は井垣氏の心に深く刻まれており、同時に、彼のその後の日中友好交流の歩みの第一歩ともなりました。

　
「日中青年友好交流記念写真（1965年8月26日）人民大会堂」

　
　
　本展は5月30日まで開催されており、期間中は一般に無料で公開されています。60年にわたる風雪の道のりを経て、北城書社は歳月を通じて文化の重みを書き綴ってきました。今回の展覧会は、過去への総括であると同時に、未来への文化的な招待状でもあります。