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 12月6日午後、「大地」写真展実行委員会と中国文化センターの共同主催による「『大地』中国人写真家田捷硯・馮学敏写真展」の開幕記念セレモニーが中国文化センターで盛大に行われた。
 セレモニーには、福田康夫元日本国総理大臣、中国駐日本国大使館の楊宇公使や石永菁公使参事官、平山郁夫シルクロード美術館の平山東子館長、日中文化交流会の中野暁専務、日本写真家協会の松本徳彦前副会長、堀内カラーの堀内陽二前会長、永田企画の永田雅士代表取締役、株式会社ニコンの御給伸好前常務理事など、中日各界を代表する錚々たる面々が100名以上出席した。
 
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開幕式の様子

 
 楊宇公使は挨拶の中で、本展の出展作家たちそれぞれの作風に言及し、田捷硯氏の中国西部の雄壮な風景を存分に伝える空撮作品から、中国の多種多様な風土や人情と歴史の厚みを深く感じ取ってほしいと述べ、一方の馮学敏氏の作品については、「映像の詩人」と呼ばれるとおり、今回出展されている「散歩印象」シリーズからは、コロナ禍における散歩の中で撮ったという氏の着眼点の鋭さや、積極的な向上心と楽観的な心持ち、早期回復の願いが感じられると述べた。
 

楊宇公使

 また、堀内陽二堀内カラー前会長は、田馮両氏技術の高さ、撮影に対する熱意の強さに感動したと述べ、カメラを通して千変万化する世界の美しさを観衆に伝える両氏のますますの活躍を祈念した。
 

堀内陽二前会長

 そして平山東子館長は、両氏がこの展覧を通じて伝える「平和、生命、健康」のメッセージを見た人すべてが感じ取ってほしい、と述べた。
 

平山東子館長

 
 本展は田馮両氏の厳選作品50点を通じて中日両国の風土や人情を紹介するとともに、両国国民の相互理解を進め、中日民間の文化交流を促すことを目的としている。会期中には田捷硯氏の「『高原ー高峰』空から世界を見る」、馮学敏氏の「『散歩印象』一石二鳥」という両氏の講演会が開かれる。写真愛好の士はぜひとも聴講いただきたい。
 
 中国写真家協会の理事や四川省写真家協会副主席を務める田捷硯は、「中国写真界における中国西部の第一人者」や「中国航空写真のパイオニア」の誉れを受け、2007年に中国写真界最高の栄誉である「金像賞」を獲得した写真家。今回は青海チベット高原や雲貴高原、内モンゴル高原、黄土高原を撮りためた26年にわたる創作の精華『高原一高峰』を展示しており、中国高原地区の風景を紹介するだけでなく、その作品からは自然に対する愛情や環境保護の意識が伝わり、人と自然との共存という命題を我々に問いかける。
 

田捷硯作品

 
 一方、馮学敏は中国文化故郷シリーズで著名で「映像の詩人」と称される。日本写真界から最高栄誉賞「太陽賞」、中国文化部から「世界華人傑出芸術家」の称号を受けるなど国内外で数々の賞を獲得し、来日後30余年で42回の個展、20冊以上の写真集を出版し、中国と日本の文化を紹介し続けている。今回は、コロナ期間の散歩中に撮影した『散歩印象』シリーズを展示しており、光陰の変化に対する観察や理解によって捉えた何気ない風景の美しい瞬間を通じ、我々の生活に対する興味と愛情を呼び起こしてくれる。
 

馮学敏作品


期日: 2021/12/06 〜 2021/12/17
時間: 10:30〜17:30(17日13:00まで)
会場: 中国文化センター
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