5月10日午後、中外文化交流中心と中国文化センターの共同主催による「窓に咲く花-中国剪紙展」が文化センターで開催された。輿水恵一衆議院議員、国土交通省の舘逸志政策統括官、浜田和幸元参議院議員、日中協会の白西紳一郎理事長、日中友好会館の武田勝年顧問、日中友好協会の永田哲二常務理事、手塚プロダクションの松谷孝征代表取締役社長、日本剪紙協会の筑間美里事務局長、東京華僑総会の陳隆進副会長ら来賓と日本の剪紙アーティスト、中国の剪紙や民俗研究家、コレクターなど各界の人々が開幕式に出席した。
テープカット式典
輿水議員に作品を贈る無形文化遺産伝承者の周広氏
石永菁センター長は主催を代表して挨拶をし、「剪紙は中国の代表的な民間芸術で、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。本展は中国剪紙の代表的な産地の代表的な作者による代表的な作品を展示しており、普通では見られないハイレベルな展覧会である。中外文化交流中心は、海外にある中国文化センターの企画展を後方からサポートする組織であり、本展では入念な企画を行うだけでなく、剪紙の展示方法においても工夫を重ね、剪紙の美しさを十分に引き立たせた。6月10日は中国無形文化遺産の日であり、本展開幕から6月末までの2か月間、中国文化センターは中国無形文化遺産を紹介する多彩な文化イベントを行い、期間中には“中国文化週間”も開催する予定だ。」と語った。
輿水衆議院議員は挨拶のなかで、「本日会場に足を踏み入れると、中国の剪紙作品に心を揺り動かされ、この一日の会議の疲れを一掃させてくれた。剪紙は薄いが、その文化的蓄積は厚い。今後中日両国が文化等各分野での交流と協力を強化するよう願うと共に、より多くの日本の人々にセンターで中国の文化や芸術を肌で感じてもらえるよう希望している。」と話した。
国土交通省の舘逸志政策統括官の挨拶
国土交通省の舘逸志政策統括官は本展の独創的な展示レイアウトに触れ、「作品が念入りに細かく作られたと感じとれるだけでなく、活力に満ちたエネルギーを感じ、本展の作品に大変感動した。今後も日本で、文化センターで更に多くの中国の優秀な作品を見られるよう願っている。」と話した。
剪紙の実演の鑑賞
開幕式終了後には、国家レベルの剪紙伝承者である周広氏、省レベルの剪紙伝承者である焦新徳氏が来賓に河北蔚県の剪紙の創作過程や制作プロセスを紹介すると、日本の観衆は興味深げに様々な質問をしていた。
作品を鑑賞する輿水議員(右)と手塚プロダクションの松谷孝征代表取締役社長(左)
本展は40点(組)の作品を展示し、「彩墨人生」では蔚県剪紙を代表する人物、伝承者の周広氏、周淑英兄妹の作品を展示し、「万物境界」では全国その他産地の剪紙を展示している。展覧会全体として中国伝統の剪紙の魅力と現代剪紙作者の作品やスタイルに対する探求を伝えている。
ビデオを鑑賞する来場者
11日午後には1時間半にわたり「蔚県伝統剪紙体験イベント」の教室が開かれ、40名近い観衆が申し込んだ。
剪紙教室
教室が始まると、周先生と焦先生はまず受講者に蔚県剪紙の彫りと色付けの技を実演し、その後それぞれ受講者に蔚県剪紙と中国剪紙の知識、技法、特徴や生活の中での応用などについて紹介した。
講座開始前に講師の手本を見る受講者たち
伝承者自らが授業を行う機会は滅多になく、受講者にこの機会を十分に利用してもらうため、1時間という時間を設け、伝承者と剪紙を学び、制作を実践することで剪紙の楽しさを体験していた。
焦先生の指導する様子
受講者らは講師のアドバイスを受けながら、中国の「団花」をモチーフにしたものと日本の「さくら」をかたどったもの、自分オリジナルの窓花(剪紙)を作成した。講座のあとは本日の学習の成果を手に持ち、二人の先生とともに記念撮影をした。
制作した作品を手に持つ講師と受講者
受講者たちはこの講座を通して剪紙の高い技と深い文化を体験することができ、新たな知識と観察力を持った角度から再度作品を鑑賞することができたと語っていた。
期日: | 2017/05/10 〜 2017/05/25 |
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時間: | 10:30〜17:30 |
会場: | 中国文化センター |