「清の三代」とは、清の康熙・雍正・乾隆の三王朝(1662年-1795年)のことを指し、中国磁器製造史上における黄金時代と称えられています。政治の安定、経済の繁栄、文化の融合は磁器制作に特に優れた環境づくりを進めていました。三代朝廷は磁器の制作を非常に重視し、御用窯場を設置して全国から優秀な職人を集め、莫大な財力と人力を投じたことで、この時期の磁器は素地の質、釉色、器形、紋様などあらゆる面において、かつてない高度な域に達しました。
この度展示する貴重な作品は、主に上海恵風閣芸術品センターが半世紀をかけて収集したもので、いずれも日本で初公開されるものです。これらの珍品が大阪万博中国館に展示されるのに先立ち、東京中国文化センターで公開されることとなりました。
来場者の皆様には、磁器は中国が世界に捧げた言葉であると同時に、世界が中国に送り返した響きであることを深く理解頂き、世界文明の交流と相互理解を促進するために、一役買うことを心から願っています。磁器というわずかな空間から千年の窯火の輝きを見出し、微細な胎土と釉薬の間から万里の山河の姿を思い浮かべていただければ幸いです。
展示期間:2025年9月29日(月)、9月30日、10月2日(木)の3日間のみの展示です ※10月1日は国慶節特別休館
時 間:10:30~17:30


