イベント案内

江西省文化年　「江西儺面儺舞展」

【中国各省の文化年】

　儺とは、疫病や邪気を払う儀式を意味します。原始社会の人々にとって、自然災害や疫病は最も恐ろしい現象でした。そのため、人々は平安を求め、神々や伝説上の生き物等をかたどった儺面という仮面を被り、大儺の儀式を行いました。人々は「儺面は神の化身であり、災厄を祓う力を宿している」と信じていたのです。

　儺面には、大きく分けて儺舞に使うものと魔除けのため家屋に掛けるものの二種類があります。儺面を使った儺の儀式に関する最も古い記録は、周の時代（紀元前約17世紀～紀元前256年）の『周礼』にさかのぼります。

　今回展示する儺面は「儺舞の郷」と言われる江西省南豊県一帯の儺面で、歴史が古いことで有名です。江西省の儺舞は、主に舞いを主体とし、“娯神（神を楽しませる）”の色彩が濃厚です。今度の展覧会では、江西省南豊県市山鎮竹源村流坊儺舞隊を日本に招聘し、展覧会の開催と公演会に二回にわたり、公演を披露いたします。日本の皆様に是非中国芸術のルーツである儺舞と儺面を肌で感じて頂きたい所存です。